プログラミングの基本要素

変数

変数は、データを保持するための「入れ物」のようなものです。 変数には名前がついていて,そこに入れた値を後で参照したり,変更したりできます。
変数を使うには,変数を用意します(これを「変数の宣言」という)。それには3つの方法があります。 constletはECMAScript2015から採用された新しいキーワードで、これらを使うよう勧められています。つまり、定数用の変数はconst、値を変える変数はletを使って宣言します。これまでに書かれたスクリプトでは、varが使われているので、その意味を知っておく必要はあります。

変数名は、英数字、アンダースコア(_)、ドルマーク($)からなる文字列で,名前の先頭は数字以外の文字にします。名前の長さは任意です。ただし、JavaScirptがキーワードとして使う文字列(予約語)は使えません。

CやJava言語では,変数にどのような型のデータを入れるか(例えば数値か文字かオブジェクトかなど)をあらかじめ決めておく必要がありますが,JavaScriptにはその必要はありません。Loosely typed language(弱く型づけされた言語)です。

constletを使って、変数をブロック{と}の中で宣言すると,その変数はそのブロック内だけで有効なローカル変数となります(これをブロックスコープと言います)。一方、変数をブロックの外で宣言すると,その変数はそのスクリプト内どこででも有効なグローバル変数となります。
一方、varで宣言された変数は、関数の内か外かで、その有効範囲が判断されます(関数スコープ)。

データ型

JavaScriptの変数の宣言に型を指定する必要はありませんが、データには型があります。
・基本型
    数値型  number    【値】整数または浮動小数点数
    文字列型 string    【値】シングル/ダブル引用符で囲まれた0個以上の文字
    真偽型  boolean   【値】trueまたはfalse
    特殊型            【値】null(値がないことを表す)、undefined(値が未定義)

・参照型
    配列      array  【値】データの集合(インデックス番号で要素を参照)
    オブジェクト object  【値】データの集合(名前で要素を参照)
    関数        function【値】一連の処理の集合
変数を宣言しても値を代入しないと、値はundefinedとなります。

次の例のように、整数が入る基本データ型の変数の場合、メモリ上の変数の場所にはその数値そのものが格納されます。
    const a = 100;
一方、参照型が入る変数の場合は、異なります。変数に値を代入する前に、メモリ上に配列やオブジェクトが作られており、変数に格納されるのは、その配列やオブジェクトがあるメモリ上のアドレス(ポインタとも言う)です。そのため、オブジェクトが入る変数のデータ型のことを参照型と呼びます。

リテラル

プログラムの中に書かれる固定の値がリテラルです。

プログラムに記述する命令の単位を「文」と呼びます。セミコロンによって文の区切りを表します。
次のような処理をする文があります。

算術演算子

算術的な計算をするには、次の算術演算子を使います。

演算子   意味
+ 足し算
- 引き算
* 掛け算
/ 割り算
% 割り算の余り 例:x%3
++ 1を加える   例:i++
-- 1を引く     例:i--
例えば、aの中の値を3倍を計算して、結果を変数xに保存するには、次のように書きます。「a*3」という式の値は300で、その値がx1に代入されます。
const a = 100;
let x1 = a * 3;
%は余りを計算する演算子で、次の文でx2の値は1になります。
const b = 10;
let x2 = b % 3;

+演算子は足し算をする以外に、特別な働きをします。文字列に対して+演算子を使うと、2つの文字列をつなげます。例えば、 "Sensory" + "Vision" の演算結果は、"SensoryVision"になります。processingでprintln("Value: " + x);と書くと、"Value: 数値"が、画面下部に表示されます。数値は変数xの値です。

コメント

プログラムに関する説明文をコメントと呼びます。コメントをプログラム内に書いておくと、どのような処理をさせているかが、すぐにわかるので、他の人のためにも自分のためにも便利です。コメントの書き方には次の2種類があります。

arigat アットマーク acm.org / Last modified: Sep. 2021