関数を作る

関数の働き

ある働きをする(機能をもつ)一連の処理をひとまとめにして、名前を付けたものが関数です。
JavaScriptは、描画や計算などさまざまな機能を関数として提供しています。 リファレンスをみると、これら関数の使い方(API: Application Programming Interface)がわかります。
関数には、
・処理を行う
・値を返す
という2つの仕事があり、このどちらか一方の仕事をする関数と、両方の仕事をする関数があります。

Mathオブジェクトの関数は、計算をした結果の値を返すだけの仕事をする関数です。 返す値のことを戻り値、または返値と呼びます。 max()関数は2つの引数のうち大きい方の値を返します。次の例では、戻り値を後の処理に使うために、変数aに代入しています。
const a = Math.max(100, 200);  //戻り値を使う

関数の定義

あらかじめ用意されている関数を使うだけでなく、新しく関数を定義し、 自分のプログラムに活用することができます。
関数は次のような形で、定義します。
function 関数名(引数名, 引数名, .....) {
  .... 処理の内容 ....
  return 戻り値;  //値を返す関数のみ記述
}
(1)関数名を決めます。関数名は任意ですが、その関数の機能を表す名前にしておきます。
関数名の付け方は変数名と同じで、次のようなルールがあります。
・英数字、アンダースコア(_)、ドルマーク($)を使う。先頭は数字以外。
・JavaScriptがあらかじめ使っているキーワード(予約語)は使えない。

(2)引数は、関数名の後ろの( )の中に、引数につける名前をカンマでつなげて指定します。変数の宣言と同じ書き方です。引数がない場合は( )の中にはなにも書きません。

(3)ブロック(波括弧{と}の間)の中に、その関数の処理を書きます。関数に渡される引数や、関数の外で定義されているグローバル変数を使うことができます。また、このブロックの中でだけ有効な変数(ローカル変数)を宣言して、処理の途中結果を保存しながら処理をすすめることもできます。

(4)値を返す関数は、関数の実行が終わる位置にreturnを使って、戻り値を指定します。
return 返す値;

次の例は、images[]プロパティ内の値のうち、引数で指定されたインデックスの画像を指定する関数です。
function changeImage(n){
  document.images[n].src = "on.gif";
}

値を返す関数

関数が値を返すにはreturnを使います。 関数から返される値を使うか使わないかは、呼出し側が自由に決めます。使わないときは、単に無視すればいいだけです。
例えば、簡単な計算する関数を考えます。
function stdWeight(height)
 引数で渡された身長(m)を使って、標準体重を計算して返す。
   h: 身長(m)

function stdWeight(height){
  let h = height / 100;
  let std = h * h * 22;
  return std;
}
returnは関数を終了して値を返す働きをします。上の例では、関数の一番最後にreturnがありますが、関数の途中にreturnがあると、それ以後の処理は行わず、そこで関数を終了します(呼出し元に戻る)。 例えば、ある条件が成り立つ時だけ、関数を終えるという場合が、これにあたります。
関数の途中にreturn文を置く場合、値を返す必要がないなら、returnの後ろに値は指定しません。
return;
arigat アットマーク acm.org / Last modified: Nov. 2021